こんばんは!
研究室では昨日、毎週恒例の定例研究会が行われました。
今回は、筒形銅器についての発表です。
筒形銅器とは、4世紀中頃から5世紀前半の副葬品で、日本と韓半島から出土しています。
出土数が少なく、特殊な副葬品と位置づけられるものです。
また、はっきりとした使用用途はわかっておらず、謎の多い遺物です。
私は今回の発表で、筒形銅器内に舌が入って出土する例が多少あり、音を鳴らす機能があることをはじめて知りました。
また、材質研究によって、鉛が含まれる割合が15%程あるものからほとんど含まれないものもあるとわかっているのだそうです。音響性に関係するとともに、鉛が少なくなるほどこわれやすくなるということで、とても面白く感じました。
筒形銅器は、表面に残る鋳張りなどから製作技法が検討されています。鋳型構造は外型に内型をおさめるもので、「削り中子」という技法が採用されたそうです。
製作地に関しては説が分かれており、分布状況なども含めて興味深いです。
私は、この発表に際して少しばかり予習をしましたが、金工技術についての予備知識が少ないため苦戦しました。以前勉強した銅鐸の製作技法を思い出してみると、筒形銅器にも繋がるところが多いと感じます。
今回の定例研は、鋳造を中心とした金工技術にも興味を持つ機会となりました。
発表の様子 |
ふじなみ
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