2014年7月31日木曜日

北九州中国書店


 こんばんは

 花園大学は前期試験も終わり、夏休みに入りました。夏休みは、向山の報告書や埴輪の復元などたくさん作業があります。
 特に埴輪の復元は、真近で出土遺物を観察でき、復元の方法も教わることができる良い機会です。ですから、復元作業の行程を把握し、図面通りに埴輪を作ることができるように良く考えていきたいです。

 さて、今日は北九州中国書店(北九)が大学に来てくださいました。
 北九は、九州地方の考古学関係の本や図録などを売りに来てくださる移動図書のお店です。日本だけでなく、中国や韓国などの本も扱っているので、考古学や日本史を選考している学生、文化遺産学科・日本史学科の教授たちもよく利用しています。

 私達、考古学研究室員も北九が来るのをとても楽しみにしています。大学内では買えないような専門的な本から、欲しかった図録まで、考古学に関する本を買うことができる良いチャンスです!今日もみんなで北九を訪れ、自分達の読みたい本などを見つけてきました。

 たとえ、行った時に読みたい本が見つからなくても、定期的に本の入れ替えをするそうなので、次は読みたい本に出会えるかもしれません。
 また今度、北九が来てくれるのがとても楽しみです!

こばやし&ともよ

2014年7月28日月曜日

オープンキャンパス!!




 こんにちは!
 昨日は今年2回目のオープンキャンパスでした!

 雨の降る中、考古学に興味のある高校生が来てくれました!

 考古学研究室では、活動の様子をスライドで説明したり、実際に拓本を体験してもらいました。  
  また、拈花館の方では3Dスキャンの実演を行いました。


スライド説明中

3Dスキャンの実演

  考古学体験では、発掘調査の様子をスライドで説明し、実際の遺物に触れて興奮する見学者もいて、 説明した甲斐があったと思います。

直心館
直心館

 次回のオープンキャンパスは来週の8月2日・3日に実施されます!興味のある方は是非、直心館3階考古学研究室にお越しください!! 
 おがわ

出雲に行って来ました!


 こんにちは

  土曜日に島根県立古代出雲歴史博物館で開催中の『倭の五王と出雲の豪族』に行って来ました!そのついでに、出雲の有名な場所や遺跡も見学してきました。

  午前中は日御碕灯台を訪れました。日御碕灯台は東洋一と讃えられている灯台で、明治36年に完成したものです。高さは60.30mもあり、日本一の高さを誇る灯台です。今なお現役で灯台の役目を果たしており、船乗り達の海の安全を守っています。

  また日御碕灯台は、歴史や文化的な価値の高さから平成10年に『世界の歴史的灯台百選』の一つに、平成25年には国の登録有形文化財に選ばれました。白い灯台と青い海という景色に癒されました。


日御碕灯台
  日御碕灯台の近くには、寺域がすべて重要文化財の日御碕神社があります。『出雲国風土記』に記載されている古社で、天照大神と素戔嗚尊の2人の神様が祀られています。2つの社があり少し小さめで「神の宮」とされる素戔嗚尊を祀る社殿で、大きいのが、「日沈宮」とされる天照大神を祀る社殿です。社殿は朱色で存在感のあるものとなっており、徳川家光が神社を再興した際に総「権現造」の社殿に修復されています。


下の宮/日沈宮(天照大神を祀る)
上の宮/神の宮(素戔嗚尊を祀る)
  次に訪れたのが、出雲大社です。縁結びの神社で知られる出雲大社は、『古事記』にも登場しており日本最古の神社の一つとされているます。祀られているのは、大国主命です。本殿は昨年度、平成の大遷宮を終えて、新しくなったばかりです。出雲大社が祖形とされる「大社造」で建てられており、国宝に指定されています。

拝殿
本殿
  かつて出雲大社には壮大な社があったことが、境内の発掘調査で明らかになっています。杉の大木を三本一組にしたもので、かつて本殿が高層神殿であった証拠がみつかりました。本殿の前にも出土した柱の跡が分かるように柱の形に色が塗られています。古代出雲歴史博物館の中には出土した宇豆柱が展示されています。




宇豆柱


















古代出雲歴史博物館
  そして、島根県立古代出雲博物館を訪れました。今回の企画展示のテーマは、倭の五王と出雲の豪族が活躍した時代がどのようなものだったのか、ヤマト王権と出雲豪族の密接な関係についての展示展示でした。鏡や形象埴輪、鉄刀や武具類、短甲、装飾品など盛りだくさんでした。宮内庁所蔵の資料も多く展示されていました。
 今自分たちが関係している時代の遺物をじっくりと観察することができ、大変勉強になりました!

 企画展は9月15日まで開催しています!ぜひ皆さんも行かれてみてはいかがですか?

  さて、展示の見学を終えて京都への帰り道に、国の史跡に登録されている「国富中村古墳」や古代の玉作り工房があった「玉造遺跡」を訪れました。
 古代出雲の玉はブランドでもあり、その玉がこの地で作られたのだと実感できました。

国富中村古墳(プレハブ内が石室)



竪穴建物 復元




玉造工房跡

  
  今回で出雲は二回目でした。出雲は独特な地域性を持っており、まだまだ出雲の奥深さを知れたとは思っていません。ですので、また出雲を訪れる機会があったら、もっと出雲を知る為に他の遺跡や古墳などを見てみたいです。

こばやし

2014年7月26日土曜日

明日はオープンキャンパス!

 こんにちは!

 明日はオープンキャンパスです!
 ミニ講義や学生によるキャンパスツアー、個別相談などの他、今回は京都で行われていた伝統的な地蔵盆の体験や「ふごおろし」の再現、創作盆踊りなどが披露されます。

 研究室では今回も考古学体験として、他の大学では見られないような3Dスキャンを見れたり、実際に発掘調査で出土した埴輪や土器などに触れることができたりします!

 考古学に興味のある方は、ぜひ考古学研究室へお越しください!
 研究室員一同お待ちしています。

2014年7月24日木曜日

49年ぶりと150年ぶりの復活です!


 こんにちは
 
 今日は祇園祭の最後の大目玉である「後祭の巡行」を見に行ってきました!
 「前祭」は講義の関係で見ることができませんでしたが、今日は試験期間中のため試験のない学生で見学してきました。会場にはたくさんの人がいて、観光客や外国人観光客の人も大勢いました。

  山鉾巡行は、ゆっくりと烏丸御池をスタートし四条烏丸まで進んで行きました。最初山鉾が真正面から進んできたときに、その大きさに驚きました。赤や緑といったタペストリーの色合いと金箔のある装飾、桜や竹を飾った山鉾は人の目を引き付けるものでした。特に150年ぶりに復活した大船鉾は船がこちらに乗り上げてくるような迫力があり、その後に見える船全体の形がきらびやかで豪華な印象を受けました。
 

南観音山と曳き手


黒主山
鯉山

 この鯉山のタペストリーは、14世紀~15世紀にブリュッセル(ベルギー)で製作された5枚連作のうちの1枚だそうです。 

大船鉾

  曲がり角のところでは、山鉾を方向転換させる「辻回し」が行なわれます。曳き手が力を合わせて鉾を曳くのですが、山鉾は最大で12トンもの重さがあります。それを大人数とはいえ、人力で動かしていることに驚きました。さすがに、人力のみで山鉾の回転はおこなえないので、車輪と道路の間に竹を挟み滑りやすくし、鉾の辻回しを行ないます。掛け声と共に山鉾が勢いよく方向を変える瞬間、祭の見学者達からは「おー!!」と歓喜の声と拍手があがりました。

大船鉾の方向転換の様子
  私の祭のイメージが賑やかなものであったため、静かに執り行なわれる祇園祭に少し驚き、やっぱり京都は違うなと思いました!都であった京都らしい雅な雰囲気を漂わせる音楽と大きく迫力のある山鉾は、見る人を圧倒していました。特に今年は、150年ぶりに大船鉾が完全復活したことということで、観光客はもちろんのこと、京都市民の人たちも盛り上がっているようでした。

 1000年以上も続く祭のうえに、今年から復活した「後祭」と150年ぶりの「大船鉾」を見ることができてとても良かったです。
 京都の伝統がこれからも受け継がれていき、なくなってしまった伝統もどうにかして復活させようと努力をしてくれている人々がいることに感動した日でした。

こばやし

2014年7月22日火曜日

天理へ行ってきました!!

 こんにちは!
今日から大学はテスト期間に入りました。蒸し暑い日が続いていますが、しっかりテスト勉強して臨みたいと思います!!

 さて、先週の土曜日に天理へ行ってきました。
天理大学付属天理参考館では9月1日まで「第72回企画展 はにわ大集合!」が開催されています。テーマは埴輪でしたが、その他にも馬具や装飾品、刀、鏃など豊富な資料を見ることができました。

今回の企画展の図録

 円筒埴輪や家形埴輪、器財埴輪と並ぶ中、私は、馬に乗る人の埴輪の表現が気になりました。馬は手綱を付けただけの、裸馬に近い状態で表現されていました。しかし、その上に乗っている人のサイズが馬に対して明らかに小さいのです。だからと言って人の表現はおろそかにはされておらず、庇が表現され、背中には荷物を背負っていたような跡、足の指の表現までしっかりなされていました。このアンバランスさが私にとって、なんとも気になる埴輪でした。

 次に、研究室大会で話題に上った赤土山古墳を訪れました。
 赤土山古墳は、史跡に指定された全長約106mの前方後円墳です。後円部先端に造り出しが築かれ、その上には埴輪が置かれていました。今は整備され、レプリカの埴輪が置かれています。

造り出しに置かれた埴輪

 造り出しの上に置かれた家形埴輪はあの世の世界観を表していて、下に置かれた囲形埴輪は、水に関する祭祀を表している、と言われています。
 上の写真には後ろを向いていますが、あの世を表す鶏の埴輪が写っています。

囲形埴輪(写真手前)

 その後、昨年の秋季見学会で訪ねた西山古墳を見て回り、最後に訪れたのはハミ塚古墳でした。約48m×45mの方墳で、奈良県下の終末期古墳としては石舞台古墳と同じ、最大クラスの規模だそうです。
 現在はコンクリートで周りを囲まれ、かろうじて看板の説明書きで古墳だと分かる、という状態でした。石室内部などを見ることができず、とても残念でした。

現在のハミ塚古墳

うら

2014年7月19日土曜日

祇園祭② 大船鉾鉾建て





 京都を含めた近畿では梅雨はまだ明けてませんが、セミが鳴き始め本格的な夏の到来を告げています。

 さて!前回の記事でお知らせした通り祇園祭は「後祭」がスタートしています。
鉾建ての先陣をきるのは、150年ぶりに復興した「大船鉾」です。
 
 大船鉾の前は観光客が大勢いて鉾建ての風景を写真におさめたりしていました。 



 鉾は釘を1本も使わず、縄のみで建てられます。150年ぶりの復活とはいえ、鉾建てには伝統の技が感じられました。



 鉾が完全に建つのは20日のお昼ぐらいで、14時からは曳き始めと言って、試しに鉾を曳き走らせる行事があります。巡行の際は、保存会の方々が鉾を曳きますが、この曳き初めは一般の観光客も参加することができ、実際に鉾を曳くことができます。

 後祭の宵山は23日で、歩行者天国や屋台は出ませんが、普段と違う少し静かな祇園祭があじわえるのではないでしょうか。
 
 24日には巡行が行われ、10基の鉾の一番最後に大船鉾が巡行します。

 この機会に、ぜひ京都に訪れてみてはいかがですか?  


 ところで、平成28年になりますが、元々ユネスコ無形文化遺産に登録されている「京都祇園祭の山鉾行事」と「日立風流物」の拡張登録し、国指定重要無形民俗文化財の全国32件行事を「山・鉾・屋台行事」としてユネスコ無形文化遺産に申請しています。
 
 日本のユネスコ無形文化遺産は「和食」や「歌舞伎」などを含めて22件が登録されています。これは世界第2位の数です!
 この申請が通れば、日本の伝統行事が世界からさらに注目され日本が盛り上がるかもしれませんね!!

2014年7月17日木曜日

京都の夏、祇園祭


 こんばんは!

 連日暑い日が続いていますね。じめじめとした梅雨の時季ももうすぐ過ぎ去り、セミが鳴きはじめ夏本番に近づいてきていますね。

 さて、祇園祭が今月から始まりました。祇園祭は八坂神社の例大祭で7月1日~31日まで1ヶ月に渡って山鉾巡行をはじめ多くの行事が行なわれます。
路地に建つ、太子山
昨日は祇園祭の「宵山」で京都のメインストリートでもある烏丸通りや四条通りが歩行者天国になり屋台もたくさん出ていました。残念ながら宵山は行けませんでしたが、浴衣を来てバスに乗っている人を見ると、お祭だなと思いました。

祇園祭でにぎわう路地(宵々山)
2014年の祇園祭は、これまで以上に注目の年です。

 49年ぶりに祇園祭の「後祭」が復活するのと150年ぶりに大船鉾が巡行に復活するからです。

 もともと49年前までは前祭と後祭に分かれていたのですが、様々な事情から中止になり、巡行も33基の鉾を時間をかけて巡行させていました。
 今年は大船鉾が復活するという年でもあり、祇園祭も本来の姿に戻そうという動きから後祭が復活しました。ちなみに後祭は、手遅れの意味で使われる「あとのまつり」の語源となったとされています。

前祭の巡行の先頭を行く、長刀鉾
大船鉾は、蛤御門の変で焼失し、御神体や一部だけが現存していました。大船鉾の保存会が寄付を募り、鉾を復活させ、今年度150年ぶりに巡行へも復活します。

 今日は前祭の巡行が行なわれ、午後からは後祭の鉾建てが大船鉾から始まり順番に行なわれます。24日には 後祭の10基の鉾が巡行します。

 前祭はいけませんでしたが、せっかく京都にいるのだから、後祭の巡行はみんなで見に行こうと思います!


みどり

 

2014年7月9日水曜日

最近の興味!


 こんばんは!

 台風が京都にも近づいてきていますね...
 みなさん、怪我をしないように気を付けてください。

 最近の考古学に関するニュースで、奈良県大淀町の石神古墳で「ミューオンラジオグラフィー」を使用した実験が行なわれたようです!名古屋大学大学院理学研究科が実験として石神古墳を調査し、石室がある部分と無い部分をほぼ検出できたと日本文化財科学会で発表しました。

 ミューオンは、X線よりも物質を透過する力が強く、人が立ち入ることができないような古墳の石室確認に役立つのではないかと期待されているそうです!

 最近、1回生は講義の中で、考古学における科学の必要性を習いました。なので、「ミューオン」の存在が考古学の研究に役立つ可能性があると知り、すごく興味を持ったようです。
 
 私も「ミューオン」の研究が進むことで、未調査の古墳の内部がいずれ明らかになる未来がくることがすごく楽しみです!

こばやし

2014年7月2日水曜日

今日の研究室


 こんばんは!

 今日も蒸し暑く、過ごしにくい日でしたね。みなさん、水分補給をこまめに取って、熱中症や脱水症状にならないように気を付けてください。

 さて、今日の研究室はパソコン作業と図書登録を主に行なっています。
パソコン作業中

 向山関係の作業は一段落してきたので、全員がパソコンの前で作業をするといった光景は減ってきました。完成した図をリスト化し、次は写真図版を作る作業が待っています。やっと完成が見えてきたので、気を抜かずに頑張っていきたいと思います!

 それと併行して、送ってきてくださった図書の登録をしました。興味深い内容の図書をたくさん頂いたおかげで、登録を行なってくれている1回生も興味を持ちながら報告書や図録を読み、勉強することができています!
図書を棚に片付ける様子

 7月に入りレポートや試験が始まりますが、研究室活動と両立しながらどちらも頑張っていきたいと思います!

こばやし