2018年3月14日水曜日

ゼミ旅行in山口 3日目


 こんばんは。
 前回に引き続き、3日目最終日のゼミ旅行のブログです。

 3日目の3月9日(金)は午前中に山口市内を出発し、下関市内をまわりました!
 外の見学が多かったのですが、2日目のように雨は降っておらず苦労することなくまわれました。

 最初に壇ノ浦古戦場跡と壇ノ浦砲台跡を見に行きました。
 原寸大に復元された砲台に間近で見ることによってその大きさに圧倒されました。3つ復元されていますが、その内の1つがお金を入れると砲弾を撃つ音が鳴り、煙が出るものがありました。その迫力に当時の戦の様子を想像することができました。
 また、隣には源平合戦時の源義経と平知盛の銅像がありました。義経像は伝説の八艘飛びの風景を再現したものでした。

源平合戦の銅像

 






壇ノ浦砲台跡の復元














 昼食を済ませ、下関市立考古博物館へ行きました。
 初めに、綾羅木郷遺跡の公園内にある古墳や墳丘墓を案内していただき見学しました!
 岩谷古墳は2回移築されている古墳で石室の中に入ることができます。1日目に行った後井古墳に比べ狭かったですが、天井までの高さが2m程あり立って中を見る分には問題ありません。
 展示室では博物館のマスコットキャラクターの「ぶえ吉」のモデルになっている綾羅木郷台地遺(庄屋敷地区)跡出土の土笛や綾羅木郷遺跡から出土した土器が時代ごとに展示していました。前もって作ったレジュメの図と見比べながら時代ごとの特徴を理解し、観察することができました!


岩谷古墳復元











若宮1号墳











弥生時代墳丘墓 組合式石棺



 











 最後に行ったのは土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアムです!
 土井ヶ浜遺跡は、300体もの人骨が出土した集団墓で響灘の傍に面しています。出土した人骨の多くは大人のもので、子供のものは少ないとのことです。
 人骨の出土状況が復元された展示空間があり、ほぼすべての人骨が海をみつめて埋葬されている風景に当時の人々の半島に対する思いを感じることができました。
 その中の一体に貝輪を付けていてる人骨があり、その貝輪は摩耗痕がないといったことから貝輪は特別なときにしか使用せず、日常的に使用していた可能性は低い、といったことがわかります。
 遺物の展示室では骨格から縄文人・弥生人の顔を復元した絵を見ることができ、当時の人々の顔立について学ぶことができました。


復元された人骨の出土状況


 今回のゼミ旅行は私の出身(福岡県)から近い山口県でしたが、今まで歴史については深く知らず、初めて学びました。古代の文化が隣県なのにこんなにも違うのか、と驚きが多かったです。
 特に墓制や副葬品について興味をもちました。古墳や横穴墓の埋葬施設に古い伝統を守りながらも、同時期の畿内の埋葬施設に納められるような副葬品を所有しているものが多く存在し、交易ルートや被葬者の性格について考えさせられる場面がありました。

 全行程を通して今後、研究をする上で良い刺激・ヒントが得られた旅行になったと思います。
 各施設の職員さんに職場での生の声を聞くことができたのは将来この業界に関わっていくことを考える上でも参考になる話が多々ありました。
 

アトム

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