2014年9月30日火曜日

報告書刊行にむけて


 こんにちは!

 昼間はまだ暑いですが、朝と夕方は涼しくなり、大学の近所では金木犀の花の香りもします。最近は、秋になってきたなと感じられる季節になりました。

 さて、今日は向山報告書刊行のため、研究室員が動いています。

 夏休みから始まった埴輪の復元が終わり、向山に頭を切り替えるため、先日会議を行ないました。まだどんな作業が残っていて、何をしなければならないのかを関わっている人たちで確かめ合いました。

作業中
  確認した作業を各々進めていき、納得できる報告書に仕上げていきたいと思います!

こばやし

2014年9月27日土曜日

考古学実習 【 拓本 】


 こんにちは! 朝と夜がだいぶ涼しくなりだんだんと秋を感じるようになってきました。

 今日は、後期2回目の考古学実習でした。後期は、屋外組みと屋内組が入れ替わって作業をします。

 私のいる屋中組は拓本の作業をしました。拓本で使用した遺物は古銭と刀の鍔です。これらは本物なので、報告書を作成する際に行なう作業ができました!

 もちろん、みんな拓本を経験したことのない人なので、墨が薄い、濃い、紙が破れたなど悪戦苦闘していました。しかし、それぞれが周りと相談しながら緊張感もありましたが楽しく作業をすることができました。

 私はオープンキャンパスで拓本を体験したので、出来る!と思ったのですが納得のいく良い拓本ができませんでした。

 来週の実習でも拓本を行うと思うので、練習を重ねて納得のいく良い拓本ができるように頑張りたいです。

森下

2014年9月26日金曜日

たより進行中!

 こんばんは!
 
 研究室では年二回発行する『たより』の作業をおこなっています。レイアウトを考え、見やすい内容になるように試行錯誤しながら作成しています。

製作中

 今回のたよりは、夏休みに行った埴輪の復元がメインの内容となっています。同時並行で向山報告書刊行に向けて動いていきたいと思います。
 おがわ

2014年9月24日水曜日

京へのいざない開催中!


  こんばんは!

  昨日、京都国立博物館で開催中の「京へのいざない」に行ってきました。


平成知新館

 京都国立博物館の新館「平成知新館」の建て替え工事が終わり9月13日にオープンしましました!その記念展として行なわれている「京へのいざない」では、伝源頼朝像や伝平重盛像、宝誌和尚立像、西宮山古墳の金製垂飾付耳飾、メスリ山古墳出土品など、京都国立博物館が委託、所蔵するものや京都に関係する国宝・重要文化財が数多く展示されています。

 私が今回見た中で、彫刻、書籍のそれぞれで興味を持ったものがありました。

 彫刻では、愛宕念仏寺の金堂力士像、金剛寺の不動明王坐像に迫力を感じました!

 書籍では古今和歌集第十二残巻<本阿弥切>は、雲母で夾竹桃の文様を刷りだした唐紙に丸みを帯びた筆跡は美しいなと思いました。平安時代の貴族が好んでいたことが分かりました。

 今回は、特別展示室のみ1期・2期と分かれていて、それ以外は全期間展示しています。
1期は「肖像画」がテーマで、伝源頼朝像が見られるのは10月13日までです。2期は10月15日からで、「桃山 秀吉とその周辺」がテーマで展示されます。

 興味のある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

こばやし

2014年9月23日火曜日

お久しぶりです!

 こんにちは!
 台風16号が明日には日本に接近するみたいですが、そんな天候になることを感じさせないぐらいの秋晴れでした。

 さて、前回の更新から一週間以上経ってしまい、申し訳ありませんでした。

 この一週間、研究室内で大きく変わったことは、夏休み中に取り組んできた埴輪の復元が、無事終了したことです!
 先週水曜から後期授業が始まり、集まれる時間が少なくなりながらも、土曜の午後、遂に色塗りまで終わらせることができました。まだ、詳しく話せないことが残念ですが、もうしばらくお待ちください。

 今は、向山の報告書刊行に向けて動いています。二ヶ月弱くらい間を空けてしまっているので、なんとか頭を切り替えて、研究室員一同邁進していきたいと思います。

うら

2014年9月15日月曜日

オープンキャンパス

 こんにちは!

 今日はオープンキャンパスでした!大学進学をどうするか悩んでいる多くの高校生に来てもらうことができました。

 3Dの実演や考古学体験、考古学研究室の説明や学科説明などを今回も行ないました。また、埴輪の復元作業の様子も見学してもらいました。

 今回も考古学や文化遺産学科に興味を持ち、花園大学のオープンキャンパスに参加してくれた方が多かったように思います。

 また10月5日にオープンキャンパスが開催されます。入試説明があるので、花園大学に入学したいと思う方は、ぜひ参加してみてください!

こばやし

2014年9月13日土曜日

9月15日、オープンキャンパス!


 こんにちは!
 初めまして、1回生の森下です。
 
 さて、9月15日にオープンキャンパスが開催されます。
 
 今回もオープンキャンパスでは、ミニ講義や個別相談、キャンパスツアーなど様々な催しがあります。花園大学の様子を知る機会です。

 考古学研究室に来てくれた方には 体験コーナーに参加できたり、3Dスキャンの実演を見学することができます。

 また考古学研究室では、埴輪の復元作業を見ることができます。埴輪の復元作業を見学できるのは今回で最後になるかもしれませんので、 是非!考古学研究室まで見に来てください!

森下

2014年9月10日水曜日

博物館実習が行われました!


 こんばんは!
 今日は博物館実習の、夏休み中に行われる学内実習についてお伝えします。

 これは博物館学芸員の資格取得を目指す学生向けに行われている講義で、博物館、美術、民俗、考古学などのそれぞれの分野ごとに実践的な作業の方法を学びます。

 今回は考古学の分野なので、埴輪の洗浄作業や、注記(マーキング)、また考古資料の借用調書の取り方などについて講義が行われました。

 実物を使い作業をする、ということで始めは戸惑っていた学生が多かったのですが、どのように扱えばいいのかコツをつかんだ様子で積極的に作業に取り組んでいました。

洗浄中

 このあと数日の学内実習を経たのち、学外実習となります。受講生の方は学芸員資格取得に向けて頑張ってください!

うら

2014年9月9日火曜日

in富山県、岐阜県、石川県


 こんばんは!
 投稿が遅くなりましたが9月2~4日の間、富山県、岐阜県、石川県に行ってきました!その時の様子を報告します!三日間ということなので、内容が長くなってしまいますがあしからず。

 さて、1日目は富山県の遺跡を見学したり、越中八尾おわらの風の盆を見ました。
 
 遺跡では富山市北代縄文広場に行き、史跡である北代遺跡を訪れました。北代遺跡は約4000年前の大集落跡で、竪穴建物跡78棟と高床建物跡4棟が発掘調査で確認されています。縄文時代中期頃を中心に営まれた大集落ですが、旧石器~平安時代の出土遺物や、奈良~平安時代の竪穴建物跡、高床建物跡、鍛冶遺構が見つかっており、何度も集落がこの地に作られていたことが調査で分かっているそうです。現在は広場と北代縄文館があり、地域の人たちの交流・学習の場として使われています。

 広場には、竪穴建物5棟と高床建物1棟 が復元されていました。竪穴建物は、木で組み立てた家の上に土をかぶせてあることがこの遺跡で初めて分かったそうです。高床建物も作物を蓄える倉庫としてではなく、祭祀用に使われていたのではないかという説が出てきているようです。

  北代縄文館の展示室には遺跡で出土した遺物や竪穴建物の復元が展示されています。独特な飾りの土器、ヒスイの大珠など北陸地方で見られるような特徴のある遺物が見られました。

竪穴住居

高床建物


 夕方からは、9月1日~3日まで開催されている越中八尾おわらの風の盆を見に行きました。おわら風の盆は旧町と呼ばれる「東新町、西新町、諏訪町、上新町、鏡町、東町、西町、今町、下新町、天満町」と井田川をいはさんだ対岸の「福島」を併せた合計11の町で行なわれていました。300年の歴史を持つ叙情豊かで気品の高い優雅な唄と踊りでした。

古い町並みも幻想的で素敵でしたが、胡弓や唄、踊りも優雅で見入ってしまいました。大人の踊りはもちろん、子どもたちの踊りも大人に負けないくらい魅力のある踊りでした。私の地元では地域の人が輪になって踊るということがないので、大人から子どもまで自分達の踊りや唄の伝統を引き継いでいることがすごく羨ましいなと思いました。またおわら風の盆を見たいと思いました!


おわら風の盆


 2日目は岐阜県の飛騨市、白川郷周辺、富山県の五箇山・相倉の合掌造りの家などを見てきました。

 飛騨市では飛騨みやがわ考古民俗館に訪れました。飛騨で昔から使われている民具や考古資料が数多く展示されていました。

 考古学の展示室には、宮川町内の発掘調査で出土した、旧石器~縄文時代の石器や土器などが収蔵展示されています。収蔵点数40000点以上あるうちの1845点が県の文化財に指定されています。ここの展示資料でも縄文時代のものが多く展示されていました。石棒作りの行程が分かる出土遺物や中部地方らしい文様の土器がズラッと並べられていました。

 数多い展示の中で私が興味を持ったものは、動物意匠文土器です。動物が乗っている埴輪は近畿地方でも見られますが、動物の顔のようなものが文様として付けられている土器は初めて見ました。ねずみのようなこうもりのような不思議な顔の飾りが、なぜ付けられたのか不思議だなと思いました。


 次に白川郷の周辺や富山の五箇山・相倉の合掌造りの家を見てきました。いずれの地域も豪雪地帯のため茅葺屋根の急な斜面を持つ大きな屋根のある合掌作りの家が生まれました。現在もこれらの地域には合掌作りの集落が残り、白川郷・五箇山の合掌造り集落は世界遺産、その中の五箇山・相倉集落は国の史跡に登録されています。切り妻造りの茅葺屋根の家は、昔ながらで懐かしい雰囲気が感じられました。

白川郷 合掌造り集落
五箇山・相倉 合掌造り集落


 3日目は石川県の秋常山古墳群と能美市立博物館に行きました。

 秋常山古墳群は、前方後円墳の1号墳と方墳の2号墳からなる古墳群です。
 1号墳は全長140mの前方後円墳で、石川県のみならず、北陸でも最大の古墳です。4世紀後半頃築造された古墳だと考えられています。2号墳は一辺約30mの方墳で、5世紀後半頃築造されたと考えられています。埴輪やさまざまな副葬品が出土しています。石室の復元展示がされていて、刀や櫛などの副葬品がどのように出土したかが分かるようになっています。

 秋常山古墳群は加賀の古墳時代を知る上で重要な遺跡として国史跡に指定されています。 今は復元整備され、公園として活用されています。

秋常山1号墳
 
秋常山2号墳



 次に能美市立博物館を訪れました。この博物館は能美市古墳群から出土した遺物を展示している博物館です。
 
能美古墳群は、能美市の平野部に島状に浮かぶ、5つの独立丘陵上に分布する古墳の集まりです。寺井山古墳群、和田山古墳群、末寺山古墳群、秋常山古墳群、西山古墳群と各丘陵に名称を付け、全体を能美古墳群と総称しているそうです。能美古墳群では希少な副葬品が数多く出土しており、当時能美の地域一帯を納めた首長たちの特別な墓域であったと考えられています。

 博物館では、能美古墳群国史跡指定記念として、里帰り展が開かれていました。和田山1・2号墳出土の六鈴鏡や鈴付銅釧などが展示されていました。
 考古展示室では、土や鉄・木といったモノが作られた物質の違いで展示されていました。その中で、下開発茶臼山9号墳から200近くの櫛が出土していて、それらの一部が展示されていました。残っているとしても少量だろうと思われる木製の櫛なのに、十数個展示されていて、しかも良く残っていたのが少し羨ましく感じました。
 民俗展示室では、能美市で昭和の頃まで使われていた道具が展示されていました。

能美市立博物館

 この数日間、北陸地方と中部地方の文化にどっぷりとつかることができました。畿内だけでなく他の地域にも目を向けて、幅広く勉強していきたいと思います。

こばやし