2015年3月31日火曜日

もうすぐ新学期!


 こんにちは!

 明日はいよいよ4月1日。皆さんにとっても新学期が始まる頃だと思います。
大学生も、今年履修する講義の登録で忙しい時期です。

 さて研究室では、今年ご入学される新入生の皆さんへ向けてのチラシ作成をしています。下の画像のモノクロ版を配布する予定です。

タイプ1

タイプ2
(カラー版も配布します!)

 新入生への説明会・入学式で、考古学研究室員が配りますので、見かけたらぜひもらってください!!
 また、新入生歓迎会の準備も始めています!ぜひ僕たちと一緒にいろいろな歴史を学んでいきましょう!


もりした

2015年3月28日土曜日

3月28日 快晴

 こんばんは。
 本日も閲覧ありがとうございます。
 
 今日、京都は気温が19℃まであがり、ぽかぽか陽気でした。
 学校のさくらも咲きはじめましたよ!
 入学式ももうそろそろですね。
 その頃には満開かな??


 さて、向山1号墳の報告書の校正もラストスパートに入りました。
土日返上で、がんばります。あともうすこし!!


 

 あいぼん

2015年3月25日水曜日

兵庫県へ!


 こんばんは!
 気温・風ともに寒い日が続いております。明日からは暖かくなると言われていますが、どうなることやら。1日の寒暖差が激しいらしいので、防寒具には気をつけたいところです。

さて、先日はたまた兵庫まで行ってきました。
後円部側より

 最初に訪れたのは、雲部車塚古墳です。
 古墳時代中期に築造された全長140mの前方後円墳で、盾形の周濠をもっています。丹波地方で最大の古墳といわれています。見た瞬間にその大きさに圧倒されました。
 また、墳丘を挟んで陪冢が2つ存在しています。
 長持形石棺をもち、短甲などの武具類、大量の鉄製品などが出土しています。
現在では陵墓参考地になっていて中に入ることができません。周りは田んぼに囲まれていてひときわ目立っていました。

 次に朝来市埋蔵文化財センターを訪れました。パーキングエリアにの中にあり、無料で展示物を見ることができます。
 入口には、伝池田古墳の長持形石棺のレプリカが置かれていて、その大きさと格子状の装飾が目をひきました。実物を目にしたいところです。
 中の特別展示室には、茶すり山古墳や池田古墳、船宮古墳などからの出土遺物が展示されていました。水鳥形埴輪の羽の模様のある破片が気になりました。

 その後、城ノ山古墳と池田古墳を見てきました。

城の山古墳
城ノ山古墳は径約36mの円墳で、三角縁神獣鏡をはじめ、6面の鏡や直刀を出しています。それから約200m離れたところに池田古墳があります。

 池田古墳は墳長約141m、周濠まで含めると170mもある前方後円墳です。長持形石棺をもっていたとされています。

池田古墳の周濠







 現在では、城の山古墳は下に道路が通りトンネル状に、また池田古墳は国道9号に分断され、周濠の形もなんとなく分かる程度という状態です。大きい古墳が見るも無残な姿でとても残念でした。

車内から

 行き帰りで、茶すり山古墳の下を通ってきました。5世紀前葉に築造された径90mの円墳で、近畿最大の規模と言われています。
 そんな大きな古墳の下を通っているとは知らず、通り過ぎてしまう方も多いのではないでしょうか。
 史跡整備されているので、一度訪れてみたいと思います。





カエルみたい

 最後に、途中寄った海辺にて、カエルのような岩を見かけたので1枚記念に。

カエル岩を見つめる1号2号









 寒い中の日本海側はかなり厳しいものがありましたが、古墳の現状のようなものを見られて貴重な経験ができたと思います。

うら

2015年3月23日月曜日

3月22日(日)オーキャン


 こんにちは。
 今日は一気に気温が下がり、再び上着をとりだしました。
 水曜日まで冷え込みが続くみたいですね。
 気温差で体調を崩さぬよう、皆さんもお気をつけください。

 昨日はオープンキャンパスでした。
 ここ、考古学研究室にも数名来てくれました。
 
 2015年オープンキャンパスは、6月14日、7月26日、8月1・2日・22日、9月12日、10月4日、12月6日に開催されます。ぜひお越しください。


 さて、本日のブログは、先日かいた兵庫県の遺跡巡りの続きをお伝えします。

 玉丘古墳を出発したあと、加古川市の西条古墳群に向かいました。
 西条古墳群は5世紀初頭に築造された、人塚古墳、尼塚古墳、行者塚古墳の大型古墳を中心に、数十基の小型古墳から構成された古墳群です。宅地開発によりそのほとんどが消滅してしまったそうで、現在は上記の大型古墳3基を残すのみとなっています。それぞれが国史跡となっています。
 


  行者塚古墳は全長99mの前方後円墳で、播磨地方でも屈指の大きさをほこります。
造り出しという、高さ1m程度の低い台形の突出部を、4つもつ珍しい古墳です。

後円部より前方部をのぞむ


 
  
西造り出し      

墳頂部













復元されている西造り出し



 墳頂部2ヶ所からは、副葬品がまとまって出土しています。
 これら副葬品は加古川総合文化センターに展示されています。
 副葬品の他にも、囲い形埴輪や家形埴輪などといった埴輪も展示されていました。


 行者塚古墳をあとにし、次は西条廃寺へ。
 西側に塔を、東側に金堂を配置する、法隆寺式伽藍配置です。
 ゼミ旅行で訪れた山王廃寺と伽藍配置が似てるなと思いましたが、山王廃寺は塔と金堂の位置が反対の法起寺式伽藍配置なのでニアミス。
 
写真左側:金堂、右側:塔

塔の瓦積み基壇
  この瓦積み基壇は当時(7~8世紀)の瓦をそのまま使用して、再現しているそうです。

こちらでも梅が美しく咲いていました。



 最後に向かったのは、神戸市に所在する五色塚古墳。



前方部より後円部をのぞむ












後円部より明石海峡をのぞむ

 淡路島を望む台地のうえに築かれた全長194mの巨大な前方後円墳です。県下No1の大きさをほこります。墳丘は3段で、復元整備がされています。
 古墳にあがって、眼下に広がるのは明石海峡。
日も暮れはじめた頃合いだったので、その眺めは最高でした。
海に面して築かれたこの巨大な前方後円墳は、古墳時代の人々にはどううつったのでしょうか。


 長文になりましたが、みなさんも一度ぜひ訪れてみてはいかがですか?


あいぼん

2015年3月22日日曜日

3月21日 玉丘古墳 現地説明会


 こんにちは。
 今日も小春日和で、とても過ごしやすい天候ですね。
 これだけ暖かいと、桜の開花が今年は早そうです。

 先日、兵庫県加西市に所在する玉丘古墳の現地説明会に行ってきました。
 後円部に埋葬されている長持形石棺が84年ぶりに確認、調査されたということで、その長持形石棺を見てきました。

 長持形石棺は4世紀末~5世紀にかけて造られ、畿内を中心とした各地の首長墓で使用されます。巨大で石棺の造りが精巧であることから、大王の棺ともいわれます。

後円部にあがって、ロープが張られている調査区内をのぞきこむと、そこには想像以上の大きさの長持形石棺が存在していました。その大きさは飛鳥の酒船石を連想させます。

長持形石棺

  写真に写っている1番大きな底石は、長さ約3m、幅約1.6mもあるとても大きな石で、短側石や長側石を組合せるために溝が精巧に彫られています。

蓋石短辺に方形の彫込み装飾があります

  現在確認されている長持形石棺で、この蓋石の短辺に方形の彫込み装飾が施されているのは、玉丘古墳だけだそうです。また、今回は裏返しとなっていて確認できませんでしたが、蓋石の表面にも、方形の彫込みがあるそうです。
そして、最も特徴的なのは蓋石表面の端は入鋏状(Σ形)になっていることで、これも裏返しとなっており、確認することができませんでした。

 埋葬施設は、石室をもたず、石棺直葬となっています。

 玉丘古墳は4世紀末~築造された全長109mを測る前方後円墳です。
3段の段築をもち、幅20mの大きな周濠に囲まれています。

玉丘古墳後円部

 周濠にはたくさんの蓮が!シーズンには蓮が沢山咲き、きっと一面蓮畑となるのでしょう。

この古墳周辺は公園として、整備されており、休日ということもあって親子連れでにぎわっていました。


 昨日は初夏のような暖かさで、たくさん春をみつけました。
 つづく。











 あいぼん

2015年3月20日金曜日

ゼミ旅行 in 群馬 番外編


3月14日(土) 晴天

 群馬県は近年注目を浴びている県で、2日目に紹介した金井東裏遺跡(甲を着た古墳人)の発見、最近では大河ドラマ「花燃ゆ」後半の舞台として有名です。
 さらに忘れてはいけないのが、2014年6月に世界遺産に登録された「富岡製糸場と絹産業遺産群」です。 

  最終目的地の「多胡碑」がある上信電鉄吉井駅から電車と徒歩合わせて30分ほどの距離にあります。これは行かないと!ということで元気がある研究室員でオプションとして見学してきました。

 富岡製糸場の玄関口となるのは上州富岡駅。2014年にグッドデザイン賞を獲得した駅です。

 


 「富岡製糸場と絹産業遺産群」は富岡製糸場(富岡市)、高山社跡(藤岡市)、田島弥平旧宅(伊勢崎市)、荒船風穴(下仁田町)の4件から構成されています。 

 混んでいるかと思い行きましたが閉門30分前とういうことで人も少なくゆっくりと見学することができました。(その日の来場者数が2015年に入ってから最多だったようです。次の日に最多を再び更新しましたが。)

 場内にはいると歴史の教科書に必ず登場する東繭倉庫のアーチ部分が目にはいります。ここには操業開始年の「明治五年」と刻まれた石がはめ込まれています。





 東繭倉庫の反対側にもうひとつ西繭倉庫があり、東西の倉庫が中庭を挟んで並列しています。
 中庭では大雪で倒壊した乾燥場の復元と場内全体の公開を行う為の史跡整備工事が行なわれていました。この整備には今後30年はかかるであろうとされています。
 保存するだけでも大変なことだったのに、保存と公開の両立を図るのはさらに大変なことだと思いつつ見学しました。

 さて次は東西の繭倉庫を繋ぐように建造されている「繰糸所」へ向かいました。
 一言で表すと柱も何もない空間に自動繰糸機が並んでいる光景は圧巻です。

柱が一本もないキングポストトラス構造の繰糸所

自動繰糸機

 残念ながら操業当時の機械ではないですが1987年に製糸場の操業が停止するまで稼働していた機械です。

 また、富岡製糸場の特徴は建物にあります。
 繭倉庫の建物は木骨レンガ造という方法で組まれた木造の骨組みに、これまた特徴的なフランス積というレンガ積の構造で築造されています。
 大きさの違うレンガを並べることによって建物の強度が増すようです。また、当時はセメントがなかった為、漆喰をセメント替わりにしてレンガを積み重ねていました。
 
木骨レンガ造
フランス積
繰糸所
女工館













検査人館













 明治政府の建てた官営工場で現存しているのは富岡製糸場だけです。現在は富岡市の所有ですが最後の民間企業だった片倉工業が操業停止から18年間、「売らない・貸さない・壊さない」を合言葉に富岡市に寄付するまで大切に保存してきました。
 現在では、史跡(全体)、重要文化財(一部)、国宝(一部)、世界遺産に指定されています。

 富岡市や地元住民にとっても富岡製糸場と歩んできた歴史があるのと、片倉工業のようにシルクの生産をする人にとって重要な場所だった富岡製糸場がその人たちの努力によって保存・活用されていることは本当にすごいことだと強く感じました。



  この群馬のゼミ旅行は全体を通してすごく濃い充実した内容だったと思います。

  さて、来年はどこへ行くのでしょうか!!

とみさん

2015年3月19日木曜日

祝ご卒業!!


 こんにちは!
 17日に平成26年度の卒業式が行われました。
 例年通り、今年度も卒業式の様子が動画配信されていました。

 今年度の室員からの卒業生は、冨所さんと松田さんです!

 卒業式の後は、研究室恒例の追いコンを行いました。
 今回、研究室OG・OBの田原さんと渡邉さんにも駆けつけていただきました。

 食事をしながら卒業生との思い出話に花を咲かせ、各々からの感謝の言葉を送りました。最後にはお祝いの品も送らせていただきました。


 入学してから私たち未熟な後輩を指導してくださっていた先輩方が、来月からはいなくなってしまうのかと思うと心細く寂しいです。しかし、来月から来る新入生の為にもこのままではいられないので、これから邁進していきたいと思います。

 それでは改めまして、先輩方、ご卒業おめでとうございます!!
 それぞれの地での先輩方のご活躍をお祈りします。

うら

2015年3月18日水曜日

ゼミ旅行 in 群馬 最終日


 3月14日(土) 晴天
 
 群馬ゼミ旅行もいよいよ最終日。
ホテルでささっと朝食を食べ、荷物をまとめて高崎駅へと向かいます。

 JR八高線で群馬藤岡駅まで行き、そこからバスに乗り換え、最初の目的地である白石古墳群へ。古墳群の入口には、古墳群や周辺の遺跡の概要をパネル展示した建物がありました。

目の前には七輿山古墳

 建物を後にして、目の前にどーんと存在している七輿山古墳へ。
 6世紀初頭に築造された前方後円墳で、墳長145m、外堀などをトータル含めた全長は257mを測り、東日本最大級の大きさを誇ります。3段の段築ははっきりと確認することができました。墳丘には、桜の木と思われる樹木がところどころにあり、春には薄ピンクに染まり、さぞかしきれいなんだろうなと思いました。

七輿山古墳 墳丘




 その後、10分ほど北に歩いて本日の目玉である伊勢塚古墳へ。

古墳近景

  昭和62年の調査で不正八角形墳と確認され、石室の石積に特徴がある有名な古墳です。

模様積みの玄室側壁


















 

 石室は開口しているので、石室内に入って観察するすることができます。
玄室は天井にむかって若干の曲線を描く胴張りプランで、珪岩質の転石を中心に片岩製の棒状の石を配する模様積みといわれる独特な石積み技法を施しています。
 図録などで模様積みは見ていましたが、実際に見ることができ、ただただ感動しました。
古墳時代の当時の人々の石室構築技術の高さを改めて思い知りました。

そして、白石稲荷山古墳へと歩きます。
古墳を目の前にして思ったことは後円部が高いこと。前方部が3、4mしかないためか、ぱっと見た感じは円墳に思えました。

白石稲荷山古墳へ

  全長170mを越える5世紀前半に築造された前方後円墳で、2ヶ所の礫郭が見つかりました。それぞれには多くの副葬品が納められており、東京国立博物館に所蔵されています。

 次に藤岡歴史館に向かいました。ここでは、白石古墳群出土遺物を中心に藤岡市内の考古遺物が展示されています。縄文土器や土偶が数多く展示されており、縄文時代の群馬を知ることができました。

 
見学中
最後に訪れたのは、日本三碑に数えられる多胡碑と多胡碑記念館です。多胡碑は711年建碑とされる建郡碑で、碑文は上野国にあてられた公文書をアレンジしたものとみられています。

多胡碑 正面

 多胡碑はコンクリートの建物内で、雨風の被害を受けないよう保護されています。東西南北、ガラス窓となっており、各方向から観察することができます。年に一度建物の中に入ることがきますが、今回は入ることができませんでした。機会があればその時期にもう一度訪れてみたいです。

 多胡碑記念館では、古代多胡郡に関連した考古資料や多胡碑の書風に通じる中国の石刻の拓本などを展示していてありました。特に印象的だったのは、多胡碑のレプリカです。ガラス越しでは見にくかった文字が読むことができ、コンクリートで囲まれていたため見えなかった下の部分がどうなっていたかも知ることができました。

多胡碑記念館見学中

 今回のゼミ旅行では数多くの遺跡を見て回り、多くの刺激を受けました。また、各地で案内をしていただいた方々に感謝の気持ちでいっぱいです。多くの知識を吸収してきたので今後の勉強に活かしていきたいと思います!


あいぼん・おがわ