2016年9月24日土曜日

9月25日はオープンキャンパス!


 こんにちは!
 秋らしくなってきましたが、これから数日はまた少し暑くなるそうです。
 金木犀が咲くのはまだでしょうか。

 明日はオープンキャンパスですね!
 当研究室では前回同様、考古学体験と3Dスキャンを行う予定です。

 ◇考古学体験は、直心館3階305教室(考古学研究室)にて行います。
   考古学と研究室活動の紹介をしており、拓本作業の体験をしていただけます。土器や埴輪などを間近に見ることもできますよ!

 ◇拈花館102教室では、遺物の3Dスキャンを行います。
   鏡や埴輪などの遺物をレーザーでスキャンし、三次元データ化する最新技術を、ぜひ見学・体験してみてください!

 お待ちしております!


ふじなみ

2016年9月22日木曜日

岡山・広島県遺跡巡り‼


 こんばんは。
 9月17日に開催された「甲立古墳シンポジウム」に参加するとともに、普段はあまり行けない岡山・広島県の遺跡見学をしてきました。


《16日》
 前日に京都を出発し、まずは岡山県の古墳や資料館を巡りました。

 はじめに月の輪古墳を訪れました。
 月の輪古墳は大平山の尾根上に築かれている造り出し付きの円墳です。
 古墳の周りに円筒埴輪が廻っていて、墳頂中央には石敷区画があり、その内側には、家形埴輪をはじめ形象埴輪が樹立していました。月の輪古墳は、きちんと整備されており、当時の古墳と周囲の風景が浮かんでくるようでした。

 また、麓にある月の輪郷土館では、月の輪古墳から出土した立派な家形埴輪や甲冑形埴輪などが展示されており、とても勉強になりました。今度復元をする機会があると思うので、その時に役立てられるように覚えておきたいと思います。
  
月の輪古墳

月の輪古墳から望む飯岡




  次に両宮山古墳・造山古墳群・作山古墳を訪れました。

 両宮山古墳は、5世紀後半に造られた前方後円墳です。岡山県では3番目の規模を誇ります。この古墳は、葺石と埴輪が確認されていない特殊な古墳です。

両宮山古墳(前方部側から)

 作山古墳は、5世紀半ばに造られた前方後円墳です。岡山県では2番目の規模を誇ります。

作山古墳
造山古墳は、5世紀初頭に造られた前方後円墳です。岡山県では1番目に大きな古墳です。古墳時代前期最大規模の渋谷向山古墳よりも大きいため、当時の吉備の状況を知るための貴重な古墳です。

造山古墳(前方部側から後円部を臨む)




 これまでさまざまな古墳を見てきましたが、それぞれその巨大さに圧倒されました。

 私の住んでいる大阪府も古墳がたくさんある地域ではありますが、岡山や広島の古墳を見ることで比較することができる良い機会だったなと思いました。
 
 最後に、古代吉備文化財センターを訪れました。
 このセンターでは、高塚遺跡から出土した銅鐸の出土状況や波止場遺構を復元したジオラマなどを展示していました。また、縄文土器をはじめ各地の弥生土器を見られて、現在特に土器を勉強している私にとって貴重な展示でした。


《17日》
 17日は午後からシンポジウム が行われるので午前中に、弥生墳丘墓の矢谷古墳(墳丘墓)・広島県立歴史民俗資料館・甲立古墳・安芸高田市歴史民俗博物館を巡りました。

 広島県立歴史民俗資料館には、陣山墳丘墓から出土している弥生時代中期後半の「塩町式土器」や、向木見型の特殊器台が展示されていました。
  初めて特殊器台を見て、その大きさに驚きました。特殊器台は吉備で作られたものですが、どのようにして遠く離れた広島の地に運んできたのかとても気になりました。

 安芸高田市歴史民俗博物館では、特別に甲立古墳の埴輪を見せてもらいました。見せてもらった円筒埴輪は、器壁がとても薄く形が整っていました。また、朝顔形埴輪には突帯を均等に配置するための、突帯設定技法として突帯痕に方形の刺突が施されていました。

甲立古墳(後円部側から)


 シンポジウムに関しては、先生を含め第一線で活躍する先生方が甲立古墳について討論するものでした。
 甲立古墳は、ここ10年前後で発見され、4世紀後半に造られた前方後円墳です。甲立古墳の埴輪は、畿内の工人が作ったものとされており、畿内と関わりがある古墳です。そのため甲立古墳の被葬者は、畿内が大陸と貿易するための陸路を確保するのをサポートした人物とされています。埋葬施設は、発掘調査をされていないため詳細はわかりませんが、石槨と判断されています。副葬品も不明です。副葬品が分かれば、甲立古墳の研究が一歩進むと思います。
 また、甲立古墳の北側約50メートルほどに古墳と思われる高まりが確認されています。以後、このような古墳が発見されると思うと、ワクワクが止まりません。

 この2日間で数々の遺跡を巡りましたが、写真や図録だけではなく、自分の目で見て立地環境を感じることで、その遺跡を理解することも大事だと思いました。

2016年9月12日月曜日

講演会


 こんばんは

 9月11日(日)に若狭町瓜生公民館で、『若狭町歴史環境講座 近年の若狭の古墳 発掘調査報告 「日本を代表する脇袋古墳群の重要性」』が行われました。

 脇袋古墳群のある「王家の谷」と呼ばれる地域では、西塚古墳をはじめとする数多くの古墳が存在しています。その研究成果や遺跡を活かした整備の必要性などを、高橋先生が地域の方々に向けて語っていらっしゃいました。

 脇袋古墳群が畿内王権と密接な関係にありながら、東海地方などの地域とも交流のあった、「若狭」という地域を象徴する古墳群であることを、地域の方々に知っていただけたと思います。考古学研究室から持っていった藤井岡古墳から出土した甲冑形埴輪や、今夏の藤井岡三昧古墳の測量調査で発見した埴輪などを地域の方々は真剣に見てくれていました。

 考古学研究室では先生の補佐員として若狭をフィールドに調査を続けてきました。地域の人たちが若狭の古墳に興味を持ってくださり、私たちの調査を応援していただけることはとても嬉しく思います。これからも地域の人々の声を励みに頑張っていきたいと思います。

現地説明
上ノ塚古墳


小林

2016年9月9日金曜日

埴輪の接合


 こんにちは。

 今日は、先日藤井岡三昧古墳で測量調査を行った際に表採した埴輪の接合作業をしました。

 埴輪の破片を見てくっつけられるものを探し、接着剤で接合します。

 一昨年や昨年に表採したものと今年の調査時表採したものの中から、いくつかの破片を接合することができました。
 まだ全体像がわかるほどではありませんが、少しずつ形が想像できるようになってきています。

 一回生は、複数の接合作業を初めて行いました。
 埴輪のパズルがぴったりと合う感覚などを味わってもらえたのではないでしょうか。

 いずれ、この埴輪の復元作業も出来たらと思います。

接合風景
ふじなみ

2016年9月1日木曜日

WACー8ボランティア


 こんにちは

 暑さも少しおさまり、過ごしやすい気候になってきました。

 考古学研究室では、現在も同志社大学で行われている世界考古学会議第8回京都大会(WAC-8)にボランティアスタッフとして参加しています。WAC-8は9月2日まで開催しています。

 ボランティアスタッフの仕事は、受付やセッションのサポートなど色々とありましたが、僕が行っていた仕事は案内・誘導です。

 WAC-8では、日本人だけでなく外国の方もいらっしゃるので、英語が苦手な僕には大変しんどい仕事でしたが、対応できていたので安心しました。

 また、このボランティアには他大学の学生も参加しているので、色々と話し合ったり情報交換もできて楽しかったです。

もりした